記憶の桜 -栄枯幻世-
【涼】


「あれ…?」



そういえば、芹沢さん達の姿が何処にも見えない。



相撲の時はいたはずだ。



「ふ、副長っ!!!」


平隊士が血相をかいて、飛び込んで来た。


「どうした?」



「大変です!せ、芹沢局長が大和屋に火を放ちました!!!!」



「何だと!?てめぇら、急いで大和屋に向かうぞ!山南さんは留守を頼む」



「分かりました」



土方さん達は浅葱色の羽織を羽織ると、山南さんを残し、大和屋へ向かった。



役に立てるか分からないけれど、私も彼らの後を追う。





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