カナリア鳴く空
同時に、首筋の跡がうずいた。

それも、今までのものとは違う。

強く激しく、首筋の跡がうずいていた。

首筋を跡を感じていたら、
「明後日、なんですよね?」

優衣が聞いてきた。

「うん、明後日だよ」

私は優衣の質問に答える。

沈黙。

それを破ったのは、
「――待ってます、おやすみなさい」

優衣の方からだった。

「ああ、おやすみ」

私は返事をすると、電話を切った。

ベッドから腰をあげた私は、鏡の前に立った。
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