カナリア鳴く空
どうして?

何で優衣がここに?

私は、夢を見ているのだろうか?

優衣が私に近づいてくる。

首に手が回ったと思ったら、唇が重なった。

――ああ、夢じゃない。

私は気づかされた。

本物の優衣だ。

肉づきのいい唇の感触に、私はうっかり落ちそうになった。

ここじゃ、マズい。

場所も場所だから、誰かに見られると面倒なことになる。

落ちそうになりかけた理性を働かせると、私はドアノブに手をかけた。

優衣の腰を引き寄せると、部屋に入った。
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