カナリア鳴く空
「――んっ…!」

そのとたん、ビクッと優衣の躰が震えた。

その隙に唇を割り、舌を差し入れる。

私だって、やられる訳には行かないのだ。

やられっぱなしは、嫌いだ。

「――ふっ…あっ…」

舌で口の中をなでたら、優衣が声を出した。

「――んんっ…」

ギュッと、首に回っている手がさらにキツくなった。

もう我慢できないのだろう。

現に優衣の足が、震えかけている。

サラリと、指先だけで腰をなでると、我慢ができないと言うようにビクッと震えた。
< 114 / 209 >

この作品をシェア

pagetop