カナリア鳴く空
「ふーん、紫か」

誠司さんのイジワルそうに笑うその顔にドキッとしていたら、肩に舌がはわされた。

片手で肩ひもをずらされて、もう片方の手は背中のホックを探す。

それに感じていると言うように、ビクビクと躰が震え出す。

いや、外さないで…。

これを外されたら、躰を包んでいるものがなくなってしまう。

プチッ

外された。

なれたようにブラをとる誠司さんのイジワルな手に、躰が熱を持ち始めるのがわかる。

同時に、躰がうずき始める。

誠司さんの毒が躰の中に入ったって言う証拠だ。
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