カナリア鳴く空

1.5

――ずっと、好きだった。

ただ1人の男として、意識していた。

だから神様を恨んだ。

あなたがわたしのお父さんになったことを。

その運命にしてしまった神様を、心の底から恨んだ。


もうすぐに控えている、ママの結婚式。

今日はウエディングドレスの試着だ。

「どう?」

得意気な笑顔を見せて、ママは純白のウエディングドレスを身につけていた。

相変わらずのスタイルのよさと若さは、とても40歳でわたしみたいな大きな子供がいるとは誰も思わないだろう。

「よく似合ってるよ、ママ」

わたしが褒めると、ママはどや顔をした。
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