カナリア鳴く空
全治2週間のケガで済んだからよかったけど。

なんて思っていたら、
「たらいまー!」

叫んでいるのかと思うような声のママが帰ってきた。

わたしは急いで1階に降りて玄関へ行く。

「朝香、ちゃんと歩け」

誠司さんがママを支えるも、ママの足元はひどい。

一体どんだけ飲んだの?

「はあ、ダメだ…」

誠司さんは呆れたと言うようにため息をつくと、ママを放置した。

放置されたママは玄関の床のうえで横になると、大きなイビキをかいた。

どうやら、寝たみたい。
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