カナリア鳴く空
震えながらうなずいた優衣は、朝香の言葉に従うようにリビングを出て行った。

朝香の前に残ったのは、私1人。

いろいろ聞かれるだろう。

いつから関係を持っていたとかいろいろと、問いつめられるだろう。

そう、覚悟した。

「優衣が好きなの?」

2人きりになったとたん、朝香が聞いてきた。

私は首を縦に振ってうなずいた。

朝香が息を吐いたとたん、何を言われるかと私は覚悟した。

「――そう、やっぱり」

意外な答えに、私は驚いた。

やっぱり…?

何がやっぱりなんだろう?
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