カナリア鳴く空
「あ、あった」

君塚誠司と言う名前を見つけたとたん、私は声をあげた。

彼の楽屋の前でわたしは1人ソワソワと、彼を待つ。

早くこないかな?

それとも、もう楽屋に入っちゃったかな?

もしそうだとしたら、楽屋に入ってみようかな?

でも、違ってたら恥ずかしいし…。

なんて思っていたら、
「あっ…」

目の前には、君塚誠司。

わあっ、目の前だ…!

ドキドキと、急にうるさく鳴り始めた心臓。

頑張れ、優衣。

ちゃんと、彼にサインを書いてもらうんだ。
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