カナリア鳴く空
「ベッドに行くか?」

そう誘ってきた誠司さんに、私が首を縦に振ってうなずかない訳がなかった。

誠司さんと愛しあえるなら本当はリビングでもいいけど、ママが帰ってきた時のことを考えるとめんどくさい。

たぶん今夜も帰ってこないだろうけど。

誠司さんに抱えあげられる格好で、寝室に連れてかれる。

ベッドに下ろされた瞬間、誠司さんの顔。

ああ、いよいよなんだ。

そう思った瞬間、また唇がふさがれた。

リビングでもあんなにキスしたはずなのに。

それでも足りなくて、何度も唇を重ねる。

服を脱がせられて、お互いが裸になっても、まだキスは続いてる。
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