カナリア鳴く空
わたしは怖くない。

これからする行為は、怖いなんて言う気持ちはない。

むしろ、これから誠司さんと結ばれることが嬉しいと思ってるくらい。

早く、誠司さんが欲しい。

この気持ちを隠していた分、早く欲しい。

誠司さんが欲しくて仕方がないの。

「――あっ!」

誠司さんの唇が私の躰に触れた瞬間、躰が震えた。

「――優衣…」

私の名前を呼ぶ彼の声に、ギュッと首に回ってる腕を強くした。

誠司さんの唇が、舌が、指が、私の躰に触れる。

そのたびに、私の躰が震える。
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