カナリア鳴く空
意識してないと、面倒なことになる。

私はシャツで跡が隠れていることを確認すると、ホテルに向かった。

ホテルの中は、冷房が効き過ぎていた。

「――寒ッ…」

暑い暑い太陽が照りつける外から、いきなり冷房が効き過ぎているホテルの中へ。

汗がひいて行くのが自分でもよくわかった。

と言うよりも、私の体調が今にも崩れそうで怖い。

そう思っていたら、
「君塚さん、おはようございます」

佐々木に声をかけられた。

「ああ、おはよう」

「控え室はこちらです、さ」

佐々木に案内されるように、ホテルの廊下を歩く。
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