学年トップ×学年最下位
「だって、この子が…赤沼くんの悪口を言ってたからぁ…」
「ふーん」
嘘ばっかり
全部見てたっつーの
俺は、女子の腕を離して壱子に近づく
「…大丈夫か?」
「……イタイ」
小さな声で壱子に話かける
すると、俺よりも小さい声で壱子は足首を触りながら言った
どうやら、足を捻ってしまったらしい
とりあえず、保健室に連れていかなきゃな
「よっ…と」
「っ!!?」
「あ、赤沼くん?!」
俺が壱子を姫抱きにすると、壱子は声にならない悲鳴をあげ、知らない女子は驚いた
「あのさ」
驚く二人を無視して、俺は知らない女子に向かって口を開く
「次、俺の壱子にこんなことしたら許さないから。あと、馬鹿はお前の方だから」
それだけ告げると、固まってしまった知らない女子を置いて、壱子を抱えて保健室へと向かった