レッスン ~甘い恋の手ほどき~
仕事のできる彼らしく、その量は膨大だったけれど、それでも「ありがとう」と笑顔で受け取ってくれる彼を見ると、頑張ろうといつも思えた。
「急がせて悪かった。だけど、片桐のおかげで契約が取れたよ」
営業先から帰ってきた彼から、そんな風に言われると舞い上がるほどうれしかった。
課の飲み会の帰り、3つ年上の彼が私に告白してくれたとき、あまりに予想外の出来事に、驚いてしまった。
まさか、会社で人気者の彼がそんなことを言うなんて、思いもよらなかったから、何のバリアも張ってはいなかったんだ。