レッスン ~甘い恋の手ほどき~


彼に促されるままに、もう一つ扉をくぐった先に、私のデスクが置かれていて、そして、更に奥の部屋に、彼のデスクがあった。


そこに鞄をどさっと置いた彼は、私を見てクスクス笑う。



「驚いただろ?」


何も言えずにただ頷くと、思い出したように、また笑いだす。



「あいつら、こんなだけど、あの部屋にいるのは、おそらく将来、この会社の中枢を担うようなやつらばかりなんだ。
それぞれにすごい能力があって、足りないものは補い合って、俺の自慢の部下なんだ。

だからって、メアド教えたりしたら、ダメだぞ? 華帆は俺が落とすんだから」



冗談なんだか、本気なんだか、分からないような言い方で、そう言うと、早速パソコンを立ち上げている。



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