レッスン ~甘い恋の手ほどき~


彼に手を取られて、寝室に向かう。
二人で眠るには少し狭いベッド。


彼が寝室のドアを閉めた時、腕を引っ張られて抱き寄せられる。


「イヤなら、いい。無理、するな」


その大きな胸の中で、小さく頭を横に振って、彼のパジャマをギュっと握る。
男の人が怖かったのに、彼の温もりを失うことの方が、ずっと怖くなっている自分に気が付く。


先に私をベッドに寝かせると、するりと体を滑り込ませてきた彼。
私を壁の方に向かせて、後ろから抱き寄せられる。

耳元に吹きかかる彼の吐息が、私の身を堅くする。







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