レッスン ~甘い恋の手ほどき~
「緊張、してる……リラックスしてごらん。華帆のイヤなことは絶対にしないから」
背中から抱き寄せられると、すごく守られているって感じがして、本当はうれしい。
だけど、やっぱり修二さんのトラウマが、私を襲う。
強く抱きしめてほしいのに、そうされたら壊れてしまうような、矛盾した気持ち。
けれど、彼はそういうことですら、すべて分かっている気がして。
「悠人さん、顔がみたい」
修二さんじゃなくて、この腕が悠人さんだって、感じたい。
「わがままな御嬢さんだな」
クスッと笑った彼が、私を振り向かせて、腕の中に閉じこめてくれる。