レッスン ~甘い恋の手ほどき~
朝、目覚めた時、彼はまだ隣で眠っていた。
閉じた目に長い睫。
間近で感じる、彼の鼓動。
彼を起こさないように、そっとそこから出ようとすると、彼の手が無意識に私を抱き寄せる。
だけど、そんな行為が何だかうれしくて。
嘘じゃなく、私を求めてくれている気がして……。
「華帆……」
彼が寝言でそんな言葉を漏らした時、気がつけば自分から彼にキスをしていた。
そっとベッドから抜け出して、リビングの窓を開け放つ。
ふわっと吹いてくる風が、私の髪をさらっていく。
彼のそばにいると、どんどん気持ちが満たされてきて、活力が沸いてくるのが分かる。
私は、生まれ変わる。
きっと、生まれ変われる――。