レッスン ~甘い恋の手ほどき~

彼女の後姿に、深くお辞儀をして顔をあげると、足が震えているのが分かる。


私ったら、なんてことを……。
今更怖くなって。


「おっと」


思わずそこに座り込みそうになったのを、助けてくれたのは山中さん。



「やったね、華帆ちゃん」

「やり……ました」


正確には、「やっちゃいました」だ。



「おい、華帆に触れるな」



その時飛び込んできて、山中さんの手を振り払ったのは彼。
私の傍までやってくると、山中さんの代りに私を包み込んでくれた。



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