レッスン ~甘い恋の手ほどき~
エピローグ
「華帆ちゃん、これまとめて欲しいんだけど」
「あほ、自分でやれ」
「げっ、バレた」
慌ただしい毎日が、再び訪れる。
あの後、営業企画部分室の全員が退職を申し出た時、会社は慌てた。
ここは、会社の売り上げのかなりの額を賄っていたから。
そして、彼らを失うということは、会社にとって大きな痛手だということは、もう周知の事実で。
結局今まで通り、全員が勤務できることになった。
もちろん、悠人さんも。
そのあと、私宛にかかってきた電話。
「あなたのおかげで目が覚めたわ。そうね、ちゃんと恋愛してみます、私も――」
そう言う西川さんの口添えで、合併も上手くいって。