レッスン ~甘い恋の手ほどき~
部屋に帰っても、落ち着けない。
誰かに相談したい。
私はもう一度携帯に手を伸ばして、修二さんに電話をする。
「相談があるの」
そう言えば、聞いてくれるかもしれない。
だけど……つながったのは、留守番電話。
はぁ
彼は家に帰ると、電源を落とすことが多くなった。
まるで、私を拒否するように。
だけど、こんなもやもやした気持ちでは、明日からの仕事にも差し支えてしまいそう。
一度くらい、わがままを言っても……許されるかもしれない。
私は部屋を飛び出した。