レッスン ~甘い恋の手ほどき~
「あぁ……っ」
女の人の艶めかしい声が、かすかに聞こえた気がした。
一瞬、頭が真っ白になってしまう。
まさか、隣の部屋よね。
そう思おうと、大きく息を吸い込んだとき……。
「修二っ……」
確かに聞こえてしまった、彼の名を呼ぶ声。
激しく動揺して、どうしていいのかわからない。
だけど、聞かなかったことになんて、とてもできない――。
声がした方向へ視線を移すと、少し開いたそのドアの向こうに、全裸の女が、髪を振り乱しながら呼吸を荒げているのが見えた。