レッスン ~甘い恋の手ほどき~
あはは。
こんな形で終わるなんて。
一番恐れていた形で……。
「痛ッ」
高いヒールのパンプスで、全力で走ったせいか、足の小指が擦れて血がにじんでいる。
もう、いいや。
背伸びする必要なんてない。
修二さんと付き合い始めてから、彼にふさわしい彼女になろうと、一生懸命、背伸びをした服装をして、一生懸命、お化粧を勉強して……。
だけど、そんなこともう必要ない。
元々、そんなことなんて関係なかったんだ。