レッスン ~甘い恋の手ほどき~
「私っ……もう、会社に行けない……」
本音が口をついて出た時、やっぱりギュッと抱き寄せてくれて――。
「打ち明けてくれて、ありがとう。僕に、寄り掛かってみませんか?」
そんな不思議なことを言う彼の顔を思わず見上げる。
「そんなに泣いたら、綺麗な顔が台無しです。
とりあえず…………僕の部屋に来ませんか? あっ、何もしません。保証します」
ちょっとおどけてそう言う彼は、私が自分の部屋に戻りたくないことを分かっているんだと思った。
もし、そこに修二さんがいたら――。