レッスン ~甘い恋の手ほどき~


彼に促されて、バスルームを借りる。

蛇口をひねって、シャワーを出した瞬間、再びあの女の喘ぎ声が頭の中を駆け巡って、思わず目を閉じてしまう。



傷をチクチク突き刺すような痛みも、今の惨めな私には丁度良くて。

彼が用意してくれたバスローブを羽織った時、初めての修二さんとの夜を思い出して震えてしまった。



深谷さんの言うがままに、ここまで着いてきてしまった私。

どこにも行く宛てがなくて、ここに来てしまったけれど……。



私はまた過ちを?






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