レッスン ~甘い恋の手ほどき~


「だけど、欲しいのは、ビジネス上だけじゃなかった。

俺には婚約者がいたし、そういう感情には蓋をしてきた。
でも、やっぱり気になってたんです。

だから、あなたが佐川君と付き合っていることにも、気がついたのかもしれない。そして、それに嫉妬していた」



嫉妬という彼の言葉に、鳥肌が立つ。
私は、そんな風に思ってもらうような女じゃない。



「――でも、私は」


少し泣きそうになりながら、彼の言葉を否定しようとする。


だって私は……。



< 86 / 253 >

この作品をシェア

pagetop