レッスン ~甘い恋の手ほどき~
さっきまで、別の男の姿で頭の中が一杯だった私。
こんなの変かもしれない。
だけど、"私じゃないと"って言ってくれる目の前の彼に、心が揺らいでしまう。
違う。きっと違う。
そんなの錯覚。
私はまた、きっと過ちを繰り返す――。
もう、なにがなんだかわからない。
顔を手で覆いながら、首を小さく横に振る。
「そうだな。婚約者がいる俺が、こんなこと言ったって……」
違う、違うの。
それは私の問題。