レッスン ~甘い恋の手ほどき~
「ごめん。
だけど、今日だけは、俺に抱きしめさせて欲しい。
華帆がこんなに泣いているのに、放ってなんておけない」
気がつけば、彼の腕の中にいた。
「こうされるのも、いや?」
私は首を横に振る。
温かい。彼の体温で癒される。
もう何もかも考えるのをやめて、ずっとこの腕に守られていたい。
修二さんにこんな風に、ただ抱きしめられたのは何時だったっけ。
もしかしたら、一度もないんじゃないかって。
最初から、体の関係になってしまったから。