レッスン ~甘い恋の手ほどき~
初めての……
就職して2年――。
きっと、いい雰囲気という男性はいたのだけれど、どうしても好きにはなれなかった。
もう、自分に自信なんて持てなくて、あのことを思いだすと、怖くて――。
だから、告白といったことになる前に、自分から避けるようにしてきた私。
けれど、私にも転機が来た。
「片桐、これ、悪いけど大至急なんだ」
「はい。任せてください」
私がサポートする営業部の、佐川修二(さがわ しゅうじ)さん。
彼の仕事はいつも隙がなくて、営業成績はこの営業部で、毎月1,2を争う常連だった。
その彼のサポートを、全面的に任された私。