レッスン ~甘い恋の手ほどき~
終わり
ワインの酔いもあったのか、彼の腕の中でまどろんでいるうちに、何時しか眠りについていた私。
カーテンの隙間から、チラチラと降り注ぐ太陽の光に気がついて、ようやく目を覚ました。
「あっ……」
見慣れない景色をぐるっと見渡して、やっとここが深谷さんの部屋だということに気がついた。
大きなベッドに、ピンと糊のきいたシーツ。
ほんのり彼のにおいの残る、この空間。
「起きた?」
そのとき、寝室のドアが少しだけ開いて、深谷さんが顔を出す。
「あのっ、私……すいません」
「もう、謝らないって約束して。俺まで謝りたくなる」
クスクス笑いながら近寄ってくる彼は、ベッドの端に腰掛けた。