SCHUTZENGEL ~守護天使~
*陰りの太陽
「どういう事だ。愛しているだと?」
何故その言葉が自分に向けられたのか理解出来ない。
彼はエルミに好意を抱いていたのではなかったのか。
「ユウはあなたを好きになったのよ」
困惑しているデイトリアにエルミは目を伏せて応えた。
「まるで事前に解っていたような口振りだ」
彼女の言葉に怪訝な表情を浮かべた。
「それは──」
「話せ」
赤い瞳がエルミを見据える。
どうあがいても言い訳も言い逃れも出来そうにない。
「あ、あなたになら、きっとユウは心を移すと思ったの」
視線を合わせずに途切れ途切れに応えた。