SCHUTZENGEL ~守護天使~
「赤い瞳。それが本来のあなたですか」
「凄く綺麗……。まるで血にようだわ」
初めて目にした赤い瞳にファリスは驚きに目を見開き、マリレーヌは狂喜の入り交じった声を上げた。
「では、はっきりと彼らの前で答えていただきましょうか。我が魔王の下僕になるのか、彼らを見捨てこのまま戦い続けるのかを」
我が勝利は揺るぎないのだとファリスは胸を張りデイトリアに問いかける。
人々は、彼の口からつむがれる言葉を生唾を呑み込んで待った。
しかし、赤い瞳をまぶたに隠しデイトリアはただ沈黙していた。
数秒のことだがそれはとても長く感じられ、しばらくして目がゆうるりと開かれる。
「愚かな」
「ほう? では、彼らの命はあなたにとってはゴミだったという訳ですか?」
魔物の言葉に引き気味の叫びがあちこちから上がる。
死を覚悟してへたり込む者、泣き叫ぶ者、ただ呆然としている者と、それぞれに死の秒読みに絶望した。
「凄く綺麗……。まるで血にようだわ」
初めて目にした赤い瞳にファリスは驚きに目を見開き、マリレーヌは狂喜の入り交じった声を上げた。
「では、はっきりと彼らの前で答えていただきましょうか。我が魔王の下僕になるのか、彼らを見捨てこのまま戦い続けるのかを」
我が勝利は揺るぎないのだとファリスは胸を張りデイトリアに問いかける。
人々は、彼の口からつむがれる言葉を生唾を呑み込んで待った。
しかし、赤い瞳をまぶたに隠しデイトリアはただ沈黙していた。
数秒のことだがそれはとても長く感じられ、しばらくして目がゆうるりと開かれる。
「愚かな」
「ほう? では、彼らの命はあなたにとってはゴミだったという訳ですか?」
魔物の言葉に引き気味の叫びがあちこちから上がる。
死を覚悟してへたり込む者、泣き叫ぶ者、ただ呆然としている者と、それぞれに死の秒読みに絶望した。