SCHUTZENGEL ~守護天使~
 ルーインはそんな彼女にも余裕を見せるようににやついていた。

「きさまはいま王の代理として魔界から出られないはず。どうしてここにいる」

「オレが代理と知って安心していたか。次の王の顔を拝みに来ただけさ。ついでにお前にも会いたかったしな」

 男は少しずつエルミとの間合いを詰めていく。

「ユウを魔王にはさせない。私が止めてみせる」

 その距離に警戒しつつルーインを睨みつけた。

「ハッ無駄さ、力の魅力には敵わない。何もかもが思い通りになる絶大な力! それに魅かれない奴がいると思うか?」

 互いの距離は一メートルほどになる。
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