SCHUTZENGEL ~守護天使~
話し合いも終わりエルミは立ち上がる。
「それじゃあ、また」
「頼む」
「気をつけて」
彼女を玄関まで見送ったあと、二人はソファに腰掛けた。
落ち着いた勇介は、見れば見るほどすばらしい細工だなとペンダントを眺める。
素材は金ではないようだが、自分が知っている金属でもなさそうだ。
重厚感はあるのに重たくはない、不思議な手触りをしている。
「気になるのか」
「見事だと思って」
「そうか」
立ち上がったデイトリアに風呂に入るんだなと確認し、コーヒーを飲むためにキッチンに足を向ける。