SCHUTZENGEL ~守護天使~
「誰かが関わればそれだけ足がつく」

「そうか」

 言われてうなだれる。実にわかりやすい奴だ。

「何かある時はお前に頼むとしよう」

「わかった!」

 途端に喜ぶ久住に子供だなと勇介は鼻で笑う。

 自分だってエルミの言葉に一喜一憂するくせに。

 そうして、ひと通りの話を済ませて久住を玄関まで見送る。

「それじゃあデイ」

「うむ」

 無表情に発するが、抱きつこうとする久住の腕を掴んで阻止する静かな攻防戦が繰り広げられていた。

 諦めた久住は息を切らせて残念そうに帰っていった。

 見ていた勇介は必死に笑いをこらえる。
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