浅葱色の羽織と共に……─時を越えた誠の愛─沖田総司ver
「ここで着替えてね。終わったら声をかけて」
「わかりました」







屯所内にある一角。そこにあいは通された。



道着に手を通すと、沖田さんが訊ねてきた。





「ねぇ」
「なんですか?」
「どうして道着があるってわかったの?」
「え……。えっと……」







どう言えばいいか分からず、言葉が濁る。






あいが言葉に困っていると


「クスス。君、本当に変わってるよね」
「……そうですか?」
「うん」
「……着替えました」
「じゃあ、戻ろっか」
「はい……」








史実を知っているとどうしたらいいかわからない。
怪しがまれるに決まっているのに……。

< 18 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop