浅葱色の羽織と共に……─時を越えた誠の愛─沖田総司ver

骨董品

「それじゃあ」
「またね」
「じゃあな」






帰路に着くために道場を後にする。














しばらく歩くと、ある建物が見えて来た。

古びた家屋にお店を開いているところだった。











「ねぇ、開いてるよ。あい、湊」
「……入ってみねぇ?」
「う、うん」





少しビクビクしながらお店の中に入る。






「いらっしゃい」
「うわっ」
「開いてるんだから、人居るに決まってるでしょうが。あい?」
「これ……、本物の血を浴びてるんですか?」
「ああ、そうだよ。なんだい、気に入ったのか、お嬢ちゃん」
「……いや、凄いなって思って。本当に刀で斬り合いしてる時代があったんだっていう証拠品みたいなものでしょ?そう思ったら凄いなって思ってね」
「そうだね……」
「お嬢ちゃん、凄いな。そんな風に思うなんて」
「いえ、そんな風に感じただけですから」
「……好きなだけ見てってくれ」
「あ、はい」







そういうと店主は店の奥へ消えて行った。
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