副会長の秘密
「…っ!?」
「よっ………と」
軽々と私の身体は引き寄せられると、
そのまま、誰か分からない男の人の胸の中にすっぽりと収まってしまった。
…き、きゃああああああぁ(泣)
ヤバい……どうしよう!!!
思わず悲鳴を上げそうになる口を両手で抑えた。
うう…もういや…。
そう思いながら、顔を俯いていると上から安堵したのか、ふう…と小さくため息をするのが聞こえた。
「良かった…大丈夫だった?ゴメン、ぶつかちゃって」
言いながらふわっと私を離した。
「…だ、大丈夫です。こちらこそ、助けて下さってありがとうございました………っ!!!!」
ペこりと頭を下げると、私は顔を上げた。