副会長の秘密




…………えっ。



「…ふ、副会長!!?」



私の目の前には、今さっき見かけたばかりの、副会長である佐々原葵がいた。



「そうだけど…?どうかしたの??」




不思議そうに、首を傾けながら聞いてくる副会長。



「い、いや…その…、ごめんなさい」

「…大丈夫だよ、そんなに気にしないでよ?ねっ」



俺が悪いんだしって言いながら、ポンポンと頭を撫でられた。



……………うう、ヤバいよぅ~(泣)



「…じゃあ、俺は急いでるから行くけど、なんかあったら声掛けてね」

「あ…はい」



そう言って、副会長はニコッと笑うと、廊下をスタスタと歩きだした。



「あ、ありがとうございました」



私も急いで頭を下げる。

相変わらず、爽やかな笑顔と、ふわっとした髪を揺らしながら、歩いていく副会長。




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