副会長の秘密
でも…副会長がする訳ないしな………。
「まあ、いいか…」
一瞬、副会長かもと思ったけど、その考えをすぐに押し込んだ。
だって、あんな意地悪な副会長が私をここまで運んでくるなんて……考えられないから。
うん、絶対に違う、はず!
「みなちゃん…帰ろっか」
今だに心配そうな顔を覗かせるみなちゃんに、声をかけると、
私はみなちゃんが持ってきてくれた鞄を受け取った。
その後は、『心配だから』って、みなちゃんが家の前まで送ってくれて、
私は部屋に入ると、ご飯を食べずにベッドに潜り込んだ。
とりあえず…明日からは、副会長に会わないようにしないと………
今日みたいに何かあっても困るし……
「……でも私、『秘密』知っちゃったしな…」
うう……ほんと、私って………運がついてない……。
そう考えるだけで、テンションが一気に急降下して…
すごすごと頭から布団を被ると、私は小さくため息をついた。