副会長の秘密
さ、最悪だ…。
試しに掴まれてる腕をブンブン振ってみるけど、しっかりと握られているからビクともしなくて…
「あははっ、そんな嫌がらないでよー。
…俺はただ、水野ちゃんの返事を聞けばすぐに帰るんだしさっ」
「~~っ…だ、だったら、離してからでもいいじゃないですか」
「んー、だって…ねぇ。さっき逃げそうだったし」
「…そ、それは」
…た、確かにそうだけど…!!
クスクスと笑いながらそんなことを言う副会長は、私のことなんてお構いなしに楽しそうに私を見ている。
っ…だけど、このままじゃ、絶対にヤバいってことは確かで…、
さっきまでグルグルと考えていた結論が頭をよぎる。
一緒にいる→誰かに見にられる→標的にされる→…BADEND
「~~~っ」
やっぱり、
わ、私本当にファンの皆に殺されちゃうよ!!
「お…お願い、ですから、離して下さいっ。
このままだと誰かに見られて、わ、私…」
「……ふーん、…そっかぁ。水野ちゃん的にヤバいんだ?」
そんな焦った私を見て、ニコリと笑った副会長。
…ゴクリ。
…これはもしかして、私…
余計なことを言ってしまったパターン!!?(泣)