副会長の秘密
あの日みなちゃんから報告を聞いた後、山瀬くんから質問攻めにあったけど、
『秘密でお願い!』ってみなちゃんに言われてるから、笑いで誤魔化し通した私。
山瀬くんは相変わらず、不満そうな顔をしてたけどこればっかりは誰にも言いえないよね。
そして、みなちゃんからの驚きの報告から1週間経って…。
とうとうオリエンテーション合宿の日が来てしまった。
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「…とうとう来ちゃったね、亜稀ちゃん」
「う、うん。そうだね…」
私とみなちゃんは、目の前の光景にはぁと溜め息をついた。
去年の初参加からすると緊張はそこまでないけど、やっぱり全校生徒が集まると
迫力があって驚きの『すごい』という言葉しか出てこない……。
学園の正面の門には、1年から3年まで600人の生徒が集まっていた。
とりあえず、私とみなちゃんは荷物をバスに預けてきて、後は集合を待つだけにしておいた。
だって、後からになるとほら………
「あっ!…アオイくんだわっ!こっち向いてええぇー♡」
「京甫くんにアオイくーん!おはようございますっ!!」
「きゃああああぁ!こっち向いてええっ、京甫様♡」
「お2人とも、変わらずカッコイイですわ〜」
なんて、いつものように黄色い声が聞こえた。
…や、やっぱり。
佐々原兄弟が来ると、一斉に集まっちゃうから混雑して荷物をバスに預けられないのだ。