副会長の秘密
とにかく、今は山登りとみなちゃんのことを考えないと!!
私はこの3日間どうするのか考えることにした。
そして、開会式も終わり、班ごとに別れるとそれぞれのバスに移動した。
全ての班を合わせると100班くらい作ってあって、人数はそれぞれの班で違うけど
その中でも私の班は、5班。
メンバーは1年2人・2年3人・3年3人の計8人。
男の子と女の子は4人ずつの班だ。
今回は運が良かったのか、山瀬くんが同じ班だったらしく、さっき初めて班の人と集まったとき「…お!水野じゃん」って笑顔で声をかけてきてくれた。
「あ、山瀬くん!同じ班だったんだ!?」
「おう、そうみたいだなっ。まあ、3日間よろしくな、水野っ」
「うんっ!よろしくね、山瀬くん」
こんな感じで山瀬くんと自己紹介をしていると、やっぱり去年と同様で、ファンの子達の黄色い声が聞こえた。
多分、同じ班になった子達や周りの子が騒いでいるんだろう。
「…あはは、さすが佐々原兄弟。今年もすごいね」
「ああ、そうだな。…でも、南って佐々原と一緒だったよな?大丈夫か、あいつ………」
「…あはは、どうかな。
まあ、私も心配だからちょこちょこ抜け出して、みなちゃんとこに行こうかなって考えてるから安心してよ」
あはは、やっぱり山瀬くんも分かってるんだね…みなちゃんのこと。
「あ!そのときには、フォローお願いね」
「おう!任せろ」
手を合わせてお願いすると、山瀬くんはにかっと爽やかに笑った。
「…はーい!じゃあ、1班から順にバス乗ってくれー」
しばらくして、担任の先生の声が向こうから聞こえた。