片想
「…鏡、見てみろよ。
それでも笑ってるつもりなのか?」
だれもアンタになんか笑顔見せるつもりはない。
「そんなこと言われなくてもわかってる。
アタシいつでも必死で…!」
「じゃあ…」
「だってどうしようもないじゃないのっ!
好きなんだから」
もう宮垣くんがわからない。
今のようにアタシを助けてくれたり、
かと思えば
平気でアタシを傷つける。
これ以上このひととここにいるのは…!
アタシは彼に悪いと一瞬思ったけれど
「宮垣くんが帰らないのならアタシが帰る!」
そう言って席を立ち上がる。