片想

「薬師さん?
早いんですね?
おはようございます」


「舟岡さん…おはよう…」


ぼんやりといろんなことを考えているうちにどうやらみんなが出勤し始めたようだ。


ふと宮垣くんの席を見る。

アタシの視線に気づいた舟岡さんが言った。

「宮垣さんですか?
彼は今日、
確かこっちにこないで直で名古屋に行くらしいですよ?」



そうなんだ。

聞いてはいたけれど、
今日だったんだ。

知らなかった。



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