片想
ただ白く、まぶしい。
それはなにもわからないような、
そんな白。
地下鉄を乗り継ぎ。
歩き。
なんだか。
―――――遺影の彼女は笑っていた。
あのときと同じ笑顔。
アタシと接していてくれたときと同じ。
やさしくて。
氷室さんはどこだろう…。
声、かけていきたいけど。
でもいろいろあるだろうし。
おばあちゃんだけは味方でいてくれるって。
自分だけはミオの味方でいたいって。
きっと哀しいだろうな。
…まあ、いっか。
挨拶しないで帰ろう。