片想

彼女の言うとおりだ。

アタシはきっと小さな殻の中に閉じこもっているのだろう。



「アナタはきっと幸せになれるひとよ?」

彼女はそう言ってやさしく微笑んだ。

そんな風に言われると…。

本当に、不思議と、
そうなれるかもしれない、
そんな気がした。



そして
こんな立派なひとが味方だなんて氷室さんがうらやましいと思った。



見上げると青い空。

突き抜けるくらいに青い。



もう…、

梅雨も終わりに近い。










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