片想

背の高さは…
そう、和水チーフと同じくらい。

年齢は…
アタシと同じか少し年上か。

穏やかな笑顔だけれどアタシは彼のその瞳を直視することはできなかった。


なんだか。

このひと。

初めて会うはずなんだけど。


――怖い。


アタシのこと、
見透かしてるような。

射竦められる。

一瞬でそう感じた。


「あの…?」

彼の言葉にびっくりして飛び上がりそうになる。


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