brain core
「え……とぉ……」

ダメだ言い訳が思い浮かばない……



「まぁいいや。バンドしてると嘘ついてる事はちゃんと言うときや?」


剣さんはあたしの頭をポンと撫でた。

「何で……嘘ついてるって分かったんですか?」
「んー……いろいろ怪しいから(笑)」
「え゛?!」


大丈夫、吸血鬼だって事はバレてないし。


その時電車が急停車した。

剣さんの肩にあたしは思いきり寄りかかったものの剣さんは肩を抱いてくれた。


「!?なんやろ……」

「?」



一番前の車両に乗っていた、あたしたちは窓の外を見た。
暗くて全然わからない。


「なんですかね?」と、あたしが剣さんに問いかけた瞬間、扉がいっせいに開いた。


他ね人も何事かと窓の外を見たり立って開いた扉の外を覗き込んでいた。

すると運転手らしき人が走ってこちらへ向かってくるのが分かる。


「?」




「人が死んどる!!!早く連絡せぇ!!!」

「は、はい!!!!」



「?人?」


電車のその先を剣さんは見ていた。
あたしも見るがライトで照らされている部分に人が確かに横たわっている。が、もう一人いる。




「ちょ……皐月ちゃん?!」




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