brain core
「……?」
あの人……なにしてんだろ……
上を見たり下を見たりしている。
「!?」
その時、自分の中であの人間の声が頭の中でながれ聞こえてくる。
「……」
変?……まさか昨日の事……
「何が変なんですか?」
あたしは思わず言葉を発した。
気づいても、もう手遅れだった。
「な、なんでここにおんの?!」
「あ……あっちのビルから」
「?」
その人は隣のビルを見た。
「……こっから相当あるけど?」
「え!?…っと………」
「皐月ちゃんやっけ?」
「あ……はい」
そういえば自分の名前言ってたっけ……
「どうやってここに来たん?」
「……」
「入り口はここしかないんやで?」
「!?」
え゛っ……そうなんだ……て明らかに疑われてるんだけど……
「あ、あたし、先にここで練習してて」
「え、バンドの人!?」
「あ、は、はいはいそうです!!!」
バンドって……なに?あたしの頭の上にハテナが浮かんだ。
「あはは(笑)なんやそうやったんや!!!!」
その人は笑いながらあたしの手を握った。
「早よぉ言うてや(笑)びっくりするやん!!!!」
「あ、はは……すみません。えっと、名前」